TEAP 指導セミナーに参加
早稲田大学・明治大学の斎藤裕紀恵先生の『英語教師向け4技能試験TEAP対策講座』に参加しました。
TEAP(ティープ)を受験予定の生徒さんを指導するにあたり、そもそもTEAPという英語の試験はどういった問題形式をとっているのか、実感としてわからず、迷っている先生方も多くいらっしゃるかと思います。
本セミナーでは、まずこの試験の概要、そして英語4技能
【Reading:読む】
【Listening:聞く】
【Writing:書く】
【Speaking:話す】
の各技能指導の際に気を付けること・指導のヒントを解説してくださいました。
そもそもTEAPとは?
■大学入試として使われる英語能力判定試験
■高校2年生から受験OK
■内容は大学生活で遭遇しそうな内容
■出題内容の難易度は英検準2級~準1級の間ぐらい
外国語の熟達度を測る国際基準CEFL(セファール)でいうとA2~B2
■TEAP CBT(解答をコンピューター上でおこなうもの)もアリ。問題の制限時間がTEAPとは違う。
◇【Reading:読む】
■マークシート
■時間 70分
■TOEFL IBTの対策で対応すると良い。
◇【Listening:聞く】
■マークシート
■時間 約50分
■音声の読み上げ速度が、わりと速い。
事前に何度か練習して、スピードに慣れておくことが必須。そうでないと、きっと本番であわてる。
■本文の内容で出てくる順番通りに、問題の順番もつくられている。
例えば、順番が後の問題を解くのに、本文の最初の方で出てくる情報が必要、といったように、しっちゃかめっちゃかな出題はしていない。
■TOEICと違い、突然、話の途中で内容が大逆転することはないので、話の筋をつかんだら、必ずしも全部を聞く必要はない。
(長文読解と同じ感覚)
■その音声が読み上げられている状況が大事。
本文に書かれているSituationは、必ず音声を聞く前に読んで、状況をイメージしておくこと。
■グラフ問題は要注意。
練習方法:生徒さん同士でペアになり、片方の生徒さんがあるグラフの説明。
もう片方がそのグラフを描くといった練習も有効。
もし出来ることなら、生徒さんが、〔アンケート作成→グラフ作成→プレゼン〕を一度全て行ってみることで、グラフ内容の音声聞き取りが容易になる。グラフをイメージしやすくなるので。
◇【Writing:書く】
■解答用紙への記入
■時間 70分
■TEAPの4技能の中で一番難しい
■要約する際、本文からの抜き書き(本文をまるまるコピー、そのまま書く)は、ご法度。失点対象。
paraphrase(パラフレーズ:言い換え)すること。
〔英検のウェブサイトからの模範解答例〕
Now, in more offices, factories, and even more shops, employees can bring their pets with them to work.
→These days, some employers allow their employees to bring pets to work.
- 名詞の言い換え
- 主語と目的語の返還
- can→allow O to do
■paraphraseの練習は、早い段階から行っておくとよい
練習方法:生徒さん数名がチームとなり、一人ずつ黒板の前に出る。
黒板にあらかじめ書いてある文章を、違う言葉で言い換えて、文章を作る。
違う言い方で文章を作れなくなった生徒さんは罰ゲーム、といったように、ゲーム性のある指導にすると面白いかも。
■TEAP評価基準はネット上にある。(2018年1月29日現在)
それを確認した上で、指導すると効率的な指導にある。
■授業で「ジグソー・リーディング」をおこなうと、要約の練習になる。
◇【Speaking:話す】
■1対1の面接方式
■時間 約10分
■〔英検2級Writing〕が、〔TEAP Speaking〕対策に使える。
■練習方法:topic cardをたくさん作っておき、その中から、生徒さんがランダムに一枚ひき、そのtopicを1分間即興スピーチする。
参考資料:「はじめてのTEAP 対策問題集」 ディビッド・セイン 斎藤裕紀恵 (研究社)