旧帝国大学の長文問題に、
以下の論旨の長文が
出題されました。
様々なメディアで、
ニュースが報道される。
しかし、報道には、
ステレオタイプ(固定観念)
に傾く危険性が
つきまとうものである。
ステレオタイプとは、
ある集団や個人についての
固定的なイメージや
思い込みである。
例として、
性別・宗教・人種など
に対してのものが
挙げられる。
これが過度に単純化されると、
偏見や差別を助長する。
メディアが
特定の集団への偏見を強め、
社会を分断する危険性がある。
エコーチャンバー論に
ついて知っておくと、
上記の論旨を
読みやすいかと思います。
エコーチャンバーって、何?
エコーチャンバー
echo(反響)
chamber(小部屋)
とは、
同じ意見や価値観を
持つ人たちだけが集まり、
限られた情報しか
見られない空間
のことです。
特に、
インターネットの掲示板や
SNSでよく見られる現象です。
(ちなみに、
英語ではSNS ではなく、
social mediaといいます)
同じ意見ばかりが
聞こえる環境では、
自分の考えがさらに強化され、
極端になりやすくなります。
また、違う意見や
価値観を持つ人と
交流する機会が減ることで、
エコーチェンバーの中の意見を
世間一般の常識だと
勘違いすることもあります。
さらに、
SNSや検索エンジンが
ユーザーの好みに合わせた情報を
優先して表示することで、
この現象がより強まることが
あります。
先日、あるアメリカ人のかたに
アメリカ合衆国の政治における、
echo chamber の影響
について伺いました。
その方によれば、
「かなり感じる」
とのことでした。
さらに、
「意見が分かれるのは構わない。
ただし、各意見の持ち主が
他方に聞く耳を持たず、
debate しないことが問題だ」
とのことでした。
( It is fine to have different opinions.
However, the main problem is that the holders of each opinion do not listen to the other and do not debate. )
social media の発達と共に、
世界中で echo chamber による
意見の分断が進んでいます。
今後、このキーワードの
使用・不使用に関わらず、
この論旨の
長文・英作文の出題が
増えると予想されます。
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